
人工股関節を入れた後、気を付けないといけない動作があるって聞いたけどどんな動作だろう?



人工股関節の手術を悩んでるけど、手術後はどんな生活になるのかな?
人工股関節の手術後に「どんな動きに気をつければいいの?」と不安に感じていませんか?
人工股関節の手術後は脱臼を防ぐ「禁忌肢位」を知っておくことが大切です。禁忌肢位を理解していないと、場合によっては脱臼を引き起こし、再手術になりかねません。
この記事では、現役作業療法士が人工股関節の禁忌肢位についてわかりやすく解説します。人工股関節でも安心して自分らしく生活するためのポイントも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
人工股関節の禁忌肢位とは
人工股関節の手術後は股関節が外れる可能性がある「禁忌肢位」に気を付けなければなりません。
人工股関節の手術後に気を付けるべき動作は以下になります。
- 股関節を曲げて膝が内側に入る動作
- 股関節を曲げすぎる(100°以上)
股関節は筋肉や組織によって支えられていますが、手術によってそれらが傷つくと不安定になり脱臼するリスクが高まります。
禁忌肢位は人工股関節の手術方法によって異なるため主治医に確認しておきましょう。
人工股関節でしてはいけない動作と対策
人工股関節では足を深く曲げたり、膝が中に入り込むように足をひねると脱臼する可能性があるため、以下のような動作は注意が必要です。
- しゃがんで物を拾う
- 前かがみになって靴下や下着を履く
- 低いイスに座り込む
- 和式トイレを使う
それぞれ詳しく見ていきましょう。
①しゃがんで物を拾う
しゃがんで物を拾う動作は股関節が大きく曲がるため脱臼のリスクが高まります。特に高齢者の方は、杖を床に落としてしまったときにやりがちな動作です。
床の物を拾うときは、手術した足を後ろに引いて取るようにしましょう。大きく後ろに引くとバランスが悪くなってしまうため、少し下げることがポイントです。
床の物を拾うときは手すりなど支えを使って取るとより安全に取ることができるでしょう。
②前かがみになって靴下や下着を履く
前かがみになって靴下を履く動作は股関節が大きく曲がるため脱臼のリスクが高まります。
靴下を履くときは手術した足を外に向けて着脱するようにしましょう。足を上げ続けることが難しい人は台を利用することで履きやすくなります。
また、手術後で足先を触ることが難しい人はソックスエイドを検討しましょう。
ソックスエイドを使うことで足先に手が届かなくても靴下を着脱できるのでおすすめです。



退院時はソックスエイドを使わなくても靴下を履ける患者様が多いです。しっかり足の筋肉をつけて靴下を履けるようリハビリしましょう。
③低いイスに座り込む
低いイスに座り込む動作は股関節が大きく曲がるため脱臼のリスクが高まります。
低いイスに座るときは座面を高くしたり、他のイスを使ったりするなど環境を変えましょう。
- 畑作業などで使っている低いイス
- 座椅子
イス以外ではお風呂にも注意が必要です。和式の狭くて深いお風呂は股関節が深く曲がるため脱臼の原因になりかねません。
入院時にリハビリスタッフに相談し、環境調節を行えるか相談をしておきましょう。



『浴槽内台』といわれるお風呂の中で使えるイスもあります。浴槽から立ち上がりやすくなるメリットもあるため検討してみましょう。
④和式トイレを使う
和式トイレはしゃがみこむため、脱臼のリスクが高まります。
自宅が和式トイレの場合は『簡易様式便座』という、被せるだけで洋式トイレになる便座を検討しましょう。
トイレの改修を行うときは、手すりも設置しておくと安心してトイレからの立ち上がりもできるようになります。
人工股関節後に見直すべき生活環境
人工股関節後に見直すべき生活環境は以下になります。
- ベッドを検討する
- 床での生活をイスの生活へ変える
- 歩きが不安定な人は杖を使う
詳しく見ていきましょう。
ベッドを検討する
床に敷布団を敷いて寝ている人はベッドを検討しましょう。
床から立ち上がるときはしゃがむ動作が必要になるため、股関節に負担がかかります。
また、人工股関節の術後は、手術した足を伸ばしながら床から立つ動作が必要になります。
この動作は慣れるまで難しく、片足で支える必要があるため不安定な動作です。
そのため、床からの立ち上がり動作が不安な人は床の生活からベッドに変えることで生活しやすくなるでしょう。



ベッドは介護保険でレンタルできます。月300〜500円程度で借りれるため、担当のリハビリの人に相談してみましょう。
床での生活をイスの生活へ変える
床に座る生活スタイルの人はイスを使った生活を検討しましょう。
ベッドが必要な理由と同じく、床から立つ動作は股関節に負担がかかるからです。
しかし、低いイスやソファーなどの沈みこむイスには股関節が深く曲がるため注意しなければなりません。
イスの高さは50㎝が目安であり、
また、高さのあるイスは立ちやすいというメリットもあり毎日の動作の負担を軽減できます。
歩きが不安定な人は杖を使う
人口股関節を入れてすぐは手術の影響により歩きが不安定になりやすいです。
加えて、手術後は左右の足の長さが変わることもあり
